Q.『最近、黒いむしのようなものや糸くずのようなものが動いてみえます。特に明るいところや、白い壁などをみると目立ちます。見えにくさはありません。』


A. このような症状を飛蚊症(ひぶんしょう)といいます。たいていの場合は、年齢的変化や生理的(正常)な場合が多いです。しかし、なかには網膜剥離、網膜裂孔、硝子体出血、ぶどう膜炎などの失明に至ることのある病気である場合もありますので、早めに一度、散瞳検査(瞳を大きくして目の中を診察する)をお受けください。当院でもその検査・治療を受けることができます。
                           


Q.『目が疲れやすい、市販の目薬をさしているがよくなりません。』


A. 最も考えられるのは、細かいものを集中して見ることによる眼精疲労です。眼精疲労がひどくなると、慢性的な肩こり・頭痛なども伴うことがあります。遠くをみるなど目を休ませてあげることが一番です。市販の目薬はさしすぎますと、逆に目を傷めてしまいますので、ご注意ください。眼精疲労と思っていても、なかにはドライアイ、斜視、白内障、緑内障などの病気が隠れていることがありますので、症状がつづく場合には、眼科を受診して下さい。
                            


Q.『普段は気になりませんが、テレビを見ていると黒っぽくみえることがあります。』


A. 一部分が黒っぽく見える場合や、片目が全体的に黒っぽく見える場合があるかもしれません。緑内障、一過性虚血発作、加齢黄斑変性、視神経炎など、その他にも多くの眼疾患が考えられます。早めに、眼科で検査を受けてください。もちろん、当院で検査・治療ができます。
   
 


Q.『遠くはよく見えますが、近くの細かい字などがみにくい。』


A. いわゆる老眼です。老眼とは、目の調節力が弱くなる、またはなくなる状態です。つまり、遠くのピントから、近くのピントへ合わせる力が、弱くなるまたはなくなる状態です。老眼は、早ければ30代後半から始まり、60歳を過ぎると、多くの方がこの状態になります。日常生活で不自由を感じるようであれば、老眼鏡をつくることをお勧めします。近眼の方は、老眼による見えにくさを感じにくいことがあります。
                 


Q.『糖尿病と言われました。主治医の先生に、目に症状がでることがあるよと言われましたが、特に自覚症状はないので、眼科は受診していません。大丈夫でしょうか?』


A. 糖尿病になると、目の中の網膜に出血を起こしたり、放置すると失明することのある目の病気(糖尿病網膜症)を合併します。末期になるまで自覚症状がでないことがほとんどで、気づいたときには失明寸前の状態にまで悪化している場合が多いです。糖尿病と指摘されましたら、糖尿病の治療の有無や、コントロールの善し悪し、自覚症状の有無に関わらず、眼科で定期検査を受けてください。当院では、糖尿病網膜症の検査・管理・治療に力をいれています。


Q.『朝起きた時だけ、めやにがでます。日中は大丈夫です。』


A. めやに(眼脂)は、目の表面から分泌される粘液や、目の表面・血球の老廃物、汚れなどからできています。通常はまばたきにより、涙とともに目がしらの方から、涙道の方へ洗い流され、最終的に鼻の中に流れていきます。睡眠中は、この作用が働かないため、起床時には、健常な方でも目がしらや目じりに乾いためやにが付着します。しかし、目が赤かったり、目が開けられないくらい大量であったり、色がおかしい場合には、結膜炎、角膜炎、鼻涙管狭窄・閉塞、涙嚢炎、ドライアイなど、さまざまな眼疾患の可能性がありますので、眼科を受診してください。当院でも、検査・治療を受けることができます。



Q.『障子の桟、窓枠、文字などが歪んでみえます。』


A. ものがゆがんで見える症状を、歪視(わいし)といいます。ものを見る中心である網膜の黄斑部に異常がある可能性が考えられます。加齢黄斑変性、網膜静脈分枝閉塞症、糖尿病網膜症、黄斑浮腫、網膜前膜、網膜剥離、中心性漿液性網脈絡膜症、他にも多くの黄斑疾患が考えられます。早急に検査・治療を必要としますので、早めに受診してください。当院でも検査・治療を受けることができます。


Q.『眼科で緑内障だよと言われ、目薬をもらいました。見えなくなるのでしょうか?』


A. 40歳以上の20人に1人は緑内障と言われています。緑内障の有病率は、年齢とともに増加します。最近の緑内障の診断・治療は目覚しく進歩しており、昔のような「緑内障=失明」という考え方は古くなりつつあります。しかし、緑内障は治療をせずに放置しますと、失明する危険性はありますので、定期的な眼科検査、毎日の点眼を必ず続けてください。


Q.『結膜炎と思って眼科を受診したのに、緑内障疑いと言われました。検査を勧められました。』


A.医師から緑内障疑いと突然言われて、びっくりしたかと思います。緑内障は、患者様の自覚症状から見つかる場合もありますが、たまたま眼科を受診して偶然見つかる場合や、健診・人間ドックなどの眼底写真で見つかる場合が多くを占めます。眼圧検査(目に空気を当てる検査。プシュッと音が鳴ります)や、眼底検査で視神経乳頭や網膜の異常所見などにより緑内障は疑われます。眼圧(目の硬さ)が正常でも、緑内障である場合は多くあります。日本人の緑内障の約7割は、正常眼圧緑内障といわれるタイプで、眼圧が正常です。緑内障の症状は、視野(見える範囲)が欠けたり、狭くなったりするので、視野検査を行います。視野検査では、自覚症状のない視野異常を発見できます。緑内障は末期になるまで、自覚症状がでないことが多いので、見にくさなどを自覚してから治療をはじめては遅いです。自覚症状がなくても、早期発見・早期治療をすることが大切です。当院では最新鋭の網膜断層検査(光干渉断層計;OCT)、視野検査などを行うことで、緑内障の早期発見をし、早期治療を心がけています。



Q.『最近、目のまわりがピクピクとけいれんするときがある。』


A. まぶたの一部が、時々ピクピクする程度であれば、疲れやストレスなどが原因で生じていることが多いです。まぶたの筋肉のごく一部が細かく動き、他の筋肉には広がりません。これを眼瞼ミオキミアといいます。十分な休養をとることをお勧めします。しかし、まぶたの筋肉のけいれんが、額やほほまで広がったり、けいれんのために目が開けにくいなどの症状がある場合には、片側顔面けいれん、眼瞼けいれんなどの病気が疑われますので、眼科で検査を受けてください。これらの病気の場合には、ボトックスという注射によって、症状を抑えることができます。当院で診断、治療を受けることができます。


Q.『3歳児健診で、視力が悪かったのですが、眼科に受診した方がよいですか?普段はあまり見えにくそうにはしていません。』


A. こどもは成長とともに、視力も発達していきます。この発達時期に、斜視、遠視、強い近視や乱視などがありますと、視力が発達しにくいことがあります。これを弱視といいます。3歳児健診、就学児健診で視力検査で見つかることが多いです。治療時期を逃しますと、治療が難しくなるので、早めに眼科を受診しましょう。当院でも検査・治療を受けることができます。



Q.『子供が結膜炎と眼科で言われましたが、学校は休まないといけませんか?』


A. 結膜炎には、原因によりいくつかの種類があります。学校を休まなければいけない結膜炎は、流行性角結膜炎(はやりめ)、咽頭結膜熱、急性出血性結膜炎などのウィルスの感染による結膜炎です。流行性角結膜炎、咽頭結膜熱で約2週間、急性出血性結膜炎では4日間程度の休学が必要です。大人の場合も、原則職場をお休みしてください。登校・職場復帰の前に、眼科専門医の診察を受けてください。当院でも、検査・治療を受けることができます。